展示会出展のメリットとは? 新商品がなくても参加すべき理由



展示会はさまざまな企業が共通のテーマで一堂に会する、来場者にとっても出展者にとってもメリットの多いイベントです。

しかし展示会出展を検討している担当者の中には、「これといって新商品の予定はないけれど、いま出展しても良いのか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、新商品の有無に関係なく得られる、展示会出展のメリットについて紹介します。

展示会は新商品がなくても出展できる

展示会出展の目的は、企業によってさまざまです。

出展企業のすべてが、必ずしも新商品のPRが目的とは限りません。

たとえばファッション業界の展示会の場合、展示する商品は下記のとおりです。

・新商品

・新シーズンに売り出したい商品

・自社の人気商品

・ブランドを象徴する商品

など

新商品や売り出したい商品は、すでに関係を築いている取引先を主なターゲットとしています。

新商品だけではなく、新シーズンに売り出したい商品も紹介する理由は、取引先に自社の取り扱い幅を増やしてもらうためです。

とくにファッション業界では流行の変化が激しいので、企業は常に、他社よりもいち早く流行を取り入れられるトレンディな会社であることをPRする必要があります。

自社の人気商品やブランドを象徴する商品は、新規顧客にアプローチすることが目的です。

新商品のみ展示すると、ブランドコンセプトやデザインの方向性を正しく判断できません。

新作以外の商品も展示することでブランド全体の方向性が分かるので、新規顧客は「自社の店舗やイメージに合う商品か」を判断でき、商談しやすくなります。

上記はファッション業界の例といいつつも、ほとんどが他業界にも当てはまります。

新商品をテーマとした展示会でなければ、顧客の新規開拓やブランディング目的で既存製品だけで出展するのもおすすめです。

展示会出展のメリット

展示会出展は、業種問わず多くの企業にとってメリットがあります。

ここでは既存製品のみで参加する場合にも当てはまる、展示会出展のメリットを6つ紹介します。

自社やブランドを効率的に宣伝できる

展示会は、特定のジャンルや商品に強い興味のある層しか来ません。

たとえばコスメ展示会の主な来場者は、美容商品やサービスに興味のあるバイヤーや関係者です。

街中で不特定多数の人物に声をかけると、ターゲットではない相手にも当たり、無駄な販促品や時間をかけてしまいます。

展示会なら周囲は見込み顧客が大半を占めており、効率的にアプローチできます。

業界に興味のある来場者が多いので、商品のみならず自社やブランドを知ってもらうには最適です。

専用ブースと展示品、販促物を駆使して、短期間で集中的にアプローチできるのも展示会の魅力です。

既存顧客へ商品の魅力を掘り下げて説明できる

展示会に自社商品の実物を持ち込むことで、顧客に実際に触れてもらえます。

写真やカタログだけでは伝わりにくい魅力が伝わり、新商品でなくても商談につながる可能性があります。

たとえば手触りの良さを売りにしている商品は、いくら製法の難易度を説明しても、実際に触ってもらわなければ魅力は伝わりません。

展示会なら、実物を体験してもらいつつ、担当者が店頭やカタログでのプロモーションよりも魅力を掘り下げて丁寧に説明できます。

既存顧客や関係を深めたい顧客へ招待状を送れば、既存商品に興味をもってもらえたり、取り扱い幅の拡大を検討してもらえたりする可能性もあります。

ユーザーニーズや課題の発見につながる

展示会では、エンドユーザーと関わる店舗関係者やバイヤー、ユーザー本人とやり取りすることもあります。

直接話を聞ける展示会でしか知りえない、ユーザーニーズや課題を見つけるチャンスです。

たとえば黒一色で展開している商品に対して、「女性客からピンクがほしいと言われる」という声を店舗関係者から得ると、カラー展開の参考になります。

ほしい色がないとユーザーはそもそも購入の選択肢から外すので、自社との接点が生まれず、ユーザーの声が届きません。

アンケートを行ったとしても、実際に商品を使ってみてはじめて分かるようなこまかいニーズまでは把握困難です。

展示会に参加すれば、開発者や販売者の視点からは気付きにくい部分を知ることができ、開発やマーケティングのヒントになります。

商談の機会を獲得できる

顧客によっては、その場で商談に移りたいと思ってくれる場合もあります。

出展する企業や来場者の中には、そもそも会場での商談を目的とする企業や個人も含まれています。

展示会で商談するメリットは、展示品や見本など実物を手に取ってもらいながら検討してもらえることです。

色味や手触り、駆動部分などを満足いくまで確認してもらえます。

また、新商品や予約品の場合、会場での受注状況であらかじめ大まかな必要数が分かるので、生産量や出荷量の参考にもなります。

展示会の中には、商談用の共用スペースを設けているものもありますが、会場での受注を前提に出展する場合は利用をおすすめしません。

共用スペースは必ずしも空席があるとは限らないうえ、顧客情報の紛失や競合への商談内容の漏洩など、信用を落とすトラブルの発生リスクがあります。

顧客情報を外に漏らさず、いつでも落ち着いて商談できるように、自社ブース内に商談スペースを設けておくほうが安心です。

市場調査につながる

展示会には、自社のみで行う自社展示会(先行販売会など)と、複数社が出展する合同展示会の2種類があります。

合同展示会の場合、多くの競合も参加するのが特徴です。

自社をPRしつつ、競合の出展内容をチェックすることで、どのような商品がトレンドなのか、どのような方向性に注力しているのかが分かります。

展示会出展の回数が少ない会社にとっては、他社のブース作りや販促内容も参考になります。

既存顧客との交流に役立つ

既存顧客をファン化させたいときにも、展示会が役立ちます。

個人はもちろん、企業の担当者が相手であっても、気軽に情報交換できる展示会は貴重な交流の場です。

担当者の場合、開発部など普段は会えない同行者を連れて来場している場合もあります。

普段の商談では会えない相手と知り合えると、今後のアプローチ方法や商品開発を考えるときの参考にもなります。

顧客と長期的に付き合っていくためには、交流の場をもつことが大切です。

展示会なら「絶対に商談に応じなければならない」というプレッシャーもなく、気軽に立ち寄ってもらえるので、顧客との交流をもつ場として最適です。

展示会出展で成功するためのポイント

展示会出展はメリットが多いといいつつも、参加すれば必ず成功するわけではありません。

きちんとポイントを押さえて効果的な展示を行うことで、はじめて狙った効果を得られます。

展示会に出展するときのポイントは次の3つです。

出展目的を明確にする

まずは、自社の出展目的を明確にしましょう。

展示会の出展目的はさまざまで、たとえば下記のとおりです。

・新商品のお披露目

・既存商品の認知度向上

・自社のブランディング

・現地での受注

など

自社がなんのために出展するのかを明確にしなければ、ブース作りで失敗します。

たとえば商談をゴールにしている企業が、ブースをおしゃれ感重視で作ると、商談スペースを配置し忘れるおそれがあります。

目的によっては出展すべき展示会の種類も異なるので、まずは自社が何を狙うのかを明確化させることが大切です。

KPIを明確化したうえで企画を練る

KPIの設定は、会期終了後に成否を評価するために必要な作業です。

漠然としたイメージで「たくさんの来場者に見てもらう」だけでは、出展の費用対効果が判断できません。

会期後に失敗した部分や課題を洗い出し、次回へ生かすためにも、きちんとKPIを明確化する必要があります。

展示会における主なKPIは、下記のとおりです。

・名刺獲得数

・アポイントの獲得数

・商談に持ち込んだ数

・実際に受注できた数

など

出展時は展示会主催者へ支払う出展料のほかにも、ブース作りの費用や商品・販促品などの運搬費などがあげられます。

費用と出展の目的をもとに、可能な限りKPIを具体的な数字で設定しましょう。

出展準備と並行して事前集客も行う

受注や顧客との関係を深めることも出展の目的に含んでいる場合、事前集客も忘れずに行う必要があります。

ブースに多くの顧客を集めるためには、当日に新規顧客を呼び込むだけでは難しいといえます。

既存顧客に対して招待状を送ったり、SNSで大々的に告知したりと、事前集客に力を入れることも大切です。

展示会の集客にはダンボール什器を使ったブース作りもおすすめ

会場で集客するためには、個性的でキャッチーなブースを作ることも意識しましょう。

しかし大手企業でなければ、木工ブースなどオリジナリティあふれるブース作りは予算的に難しいのではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、低予算でオリジナルブースを作れるダンボール什器の導入です。

ダンボール什器とは、強化ダンボールを素材とした什器のことです。

パルプ原紙を使用しており、使い方次第で木材に匹敵するほどの丈夫さがあり、すでに遊具や家具などさまざまなシーンで取り入れられています。

木材やプラスチック、金属などほかのブース用素材に比べると、資材費用や輸送費を抑えられます。

ダンボール什器の特徴は、カットやプリントなどの加工によって幅広い形状・サイズに対応できることです。

オリジナルデザインで作れば、ブランドカラーやイメージキャラクターをデザインしたカウンターや展示台、商談用テーブルセット、巨大なゲートなども低予算で実現できます。

強化ダンボールでできた個性的なブースが会場で話題になれば、新しい集客にもつながります。

SDGsの観点からエコに力を入れている企業の場合、サスティナブルな素材を使用したブース作りは、ブランディング効果も期待できるのでおすすめです。

ダンボール什器の製作ご依頼は、強化ダンボールを使用した家具や遊具、什器の製作実績が豊富な矢野紙器株式会社にお任せください。

まとめ

展示会の出展は既存顧客との関係を深めたり隠れていたニーズを発見したりと、さまざまなメリットがあります。

新商品がなくとも、既存商品の販路拡大や新規顧客の開拓を狙うなら、積極的に出展を検討しましょう。

「予算が限られているが、自社らしいブースを作りたい」とお悩みの方は、ぜひ矢野紙器株式会社のダンボール什器をご検討ください。

展示会用の什器はもちろん、イベントや店舗用の小ロット発注もご相談いただけます。

丁寧なヒアリングをもとに最適なご提案をしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。