オーダーメイドダンボールの見積もりをするときのコツを紹介

オーダーメイドダンボールの見積もりをするときのコツを紹介

オリジナルダンボール製作を専門会社に依頼するとき、まず希望する納期や仕様を伝えて見積もりを取る必要があります。

ダンボール加工の相場は、印刷方法や素材そのものの価格によって左右されるためです。

この記事では、オリジナルダンボールの外注前に押さえておきたい、相場や見積もりの流れ、発注のポイントを紹介します。

オリジナルダンボールの相場はいくら?

ダンボールは、インクジェットやオフセットなど複数の印刷方法があります。

会社ごとに注文できる最小ロットやサイズも異なるため、明確な相場を算出することは困難といえます。

主に製作されているダンボールのサイズは、下記の4種類です。

規格ダンボールのサイズ
60サイズ230mm×180mm×150mm
80サイズ320mm×260mm×180mm
100サイズ400mm×320mm×230mm
120サイズ450mm×350mm×350mm
※外寸で3辺合計をしても、若干の余裕をもたせてある物が多いです。

ただし、会社によって表記内容が内寸であったり外寸であったり、上記とは数mm〜数cmの差があったりする場合もあります。

中身に箱のサイズをミリ単位で厳密に合わせたい場合は、依頼するダンボール会社に問い合わせましょう。

上記4サイズについて、某ダンボール会社3社の料金表を参考にまとめると、相場は下記のとおりでした。

【60サイズ230mm×180mm×150mm】

A社B社C社
10枚1,160円3,160円10,153円
20枚1,300円3,680円11,132円
30枚1,440円4,170円12,111円

【80サイズ320mm×260mm×180mm】

A社B社C社
10枚1,330円3,540円11,330円
20枚1,620円4,380円13,596円
30枚1,890円5,220円16,929円

【100サイズ400mm×320mm×230mm】

A社B社C社
10枚1,540円4,020円12,265円
20枚2,020円5,320円16,654円
30枚--6,630円21,648円

【120サイズ450mm×350mm×350mm】

A社B社C社
10枚1,850円4,510円12,265円
20枚--6,320円16,830円
30枚--8,130円21,648円

※2023年6月時点の相場
※表で「--」となっている部分は、取り扱いがないまたは要問合せとなっている価格帯です。

A社はオンデマンド印刷を採用しており、B社はインクジェット印刷での製作です。(C社は非開示)

上記のとおり、同じサイズでも各社で料金内容が大きく異なっています。

紹介した相場情報はあくまで参考程度に、実際の加工内容やサイズ、見積もり時の料金内訳も確認したうえで依頼先を決めることが大切です。

オリジナルダンボールの見積もりで失敗しないための注意点

ダンボールの見積もりは、ただ発注数量を伝えれば良いわけではありません。

前述のとおり印刷方法や加工内容など複数の要素が料金に反映されるため、具体的な希望を伝える必要があります。

見積もり時に確認されやすい項目は、主に下記の7つです。

・中に何を入れる予定か
・中身のサイズ(もしくは箱のサイズ)
・内寸か外寸か
・希望の箱の形状
・印刷の有無
・ダンボール箱の配送先(梱包する場所)
・希望のダンボールの素材(厚み・色など)

事前に上記の7項目を決めておくと、費用や納期の観点から箱の形状を決めたり、「その中身ならこの素材は不向き」などダンボール会社側から適切な提案を得たりできます。

もちろん、見積もり依頼用紙やフォームに誤りなく希望を記載することも大切です。

イメージ通りのダンボールを製作するためにも、トラブル防止のためにも、見積もりを依頼する前に記載内容は細部まで確認しましょう。

オリジナルダンボール製作の手順

オリジナルダンボールの製作には、見積もり前の準備や、発注時のデザインデータ入稿など、複数のステップがあります。

ここでは5つのステップに分けて、実際の矢野紙器へご依頼いただくときの手順を紹介します。

1.大まかなイメージを固める

まず欠かせない作業が、製作依頼するダンボールのイメージを固めることです。

作りたいオリジナルダンボールの特徴を、下記のポイントを中心に大まかに決めましょう。

・印刷範囲
・箱のサイズ
・希望納期
・注文数
・予算

など

たとえばダンボール会社や料金プランによって、印刷可能な範囲が限定されていることがあります。

最適な依頼先やプランを選ぶためにも、ダンボールのどの面に、どの程度の範囲で印刷するのか、あらかじめイメージを固めておくことが大切です。
梱包するアイテムが決まっている場合は、箱のサイズを選ぶときの参考となります。

短納期を売りとしているダンボール会社であっても、大量発注には通常以上の日数がかかる場合があるため、余裕をもったスケジューリングが必要です。

店舗オープン日やイベントなど、ダンボールを使用する日が厳密に決まっている方は、納期が多少ずれる可能性も考慮して注文日を逆算しましょう。

2.専門会社に問い合わせ

大まかなイメージが固まったら、実際に発注する会社を選びます。
ダンボール印刷や加工を行っている会社をいくつかピックアップして、自社の希望に合いそうなところへ問い合わせます。

注意点は、印刷会社のすべてがダンボール印刷に対応しているわけではないことです。

ポスター専門や冊子専門、文房具などのノベルティ印刷に特化しているところなどもあるため、公式サイトの取り扱い商品にダンボールがある会社を選びましょう。

10枚や30枚など小ロット希望の場合は、小ロット対応可能かどうかも事前に問い合わせておくとその後の手順に無駄が生じません。

ダンボール会社への問い合わせは、電話やメールの他、会社の公式サイトの問い合わせフォームなどを利用するのが一般的です。

3.見積もり

問い合わせで製作してほしいダンボールの仕様や希望を伝えると、後日見積もり額を教えてもらえます。
仕様や納期、数量など、気になることは見積もりの段階で相談しておくことが大切です。

カットや貼り合わせなど加工を依頼したいときも、イメージを伝えると最適な方法を提案してもらえます。

具体的なイメージが湧かないときは、公式サイトの事例を参考にしたり、サンプルを見せてもらったりする方法もおすすめです。

また、資材(プリントするダンボール)を持ち込みで依頼したいときも、事前に伝えておくと見積もり内容に反映してもらえます。

4.データ入稿・資材持ち込み

プリントしてほしいデザインのデータがある場合は、発注時に入稿します。
発注時に資材持ち込みを希望している方は、ダンボール会社へ持ち込みも済ませておきましょう。

デザインは、データの形式や入稿方法もダンボール会社ごとに異なるので、事前に適切な状態に編集・保存してから入稿することがトラブル回避のポイントです。

矢野紙器では、データはillustratorの他、手描きスケッチも受け付け可能です。
手描きの場合は事前にお伝えいただくと、スキャンや写真など最適な方法での入稿・データ作成を提案いたします。

矢野紙器の強みは、入稿後もデータをチェックして「よりイメージどおりに近付けるにはどうするべきか」の相談にも乗っていることです。

「加工跡を目立たないようにしてほしい」など、ご要望も可能な範囲で対応しますので、ぜひご相談ください。

また、矢野紙器ではお客様の利便性を考え、さまざまな入稿方法に柔軟に対応しています。
主な入稿方法は、次の3パターンです。

メールでの入稿

メールにデザインデータのファイルを添付して、入稿していただく方法です。
データサイズ5MB程度までなら、メールでの受け付けが可能です。

デザインデータは、info@yanosiki.comあてに送信してください。

メールでの入稿に限らず、すべてのデザインデータは.ai .eps .pdf .dxf .stl .artなど複数の形式で受け付けています。

ストレージサービスでの入稿

インターネット上のストレージサービス(大容量データ転送サービス)を利用した入稿にも対応しています。

ストレージサービスを利用する場合は、たとえば「ギガファイル便」「firestorage」「データ便」などでの受け付けがあげられます。

クラウドでの入稿

ストレージサービスの他、クラウドを利用した入稿も受け付け可能です。
たとえばドロップボックス、googleドライブ、icloudなど複数のクラウドに対応しています。

クラウドの指定場所へファイルをアップロードしていただければ、データを確認しつつ修正点などの詳しいご相談ができます。

5.加工・納品

仕様やデザインが固まり、発注が決定したら、いよいよ加工・納品作業です。
専門会社でオーダーどおりに製造され、あらかじめ打ち合わせしていた指定場所へ納品します。

矢野紙器では、自社便と運送業者のどちらにも対応しているため、遠方からのご注文も安心してご利用いただけます。

オリジナルダンボールの製作なら矢野紙器にご相談ください

オリジナルデザインでダンボールを製作するときは、ぜひ矢野紙器にお任せください。

矢野紙器は運送用の箱だけではなく什器、遊具まで、幅広いダンボール製品を製作してきました。
オーダーメイドで一つ一つオリジナルのものを製作しているため、用途に適したダンボール製品をご提案いたします。

表現の幅を広げたいときは、ダンボールに他の資材を組み合わせて、よりデザイン性の高いオブジェや什器を作ることも可能です。

たとえば矢野紙器が導入しているNCマシンでは、下記の素材を加工できます。

・ダンボール
・強化ダンボール
・紙
・樹脂
・看板用資材

・木材

ただし、資材によって対応できるサイズや厚みは若干異なるので、トラブル防止のために事前に問い合わせていただくと安心です。

下記は、矢野紙器が実際にお客様のご要望をもとに製作した事例です。

強化ダンボールの商品陳列棚をベースに、ライトとアクリル板を組み合わせて視認性を向上しました。

本体は強化ダンボールのため、高い耐久性があるのが特徴です。
強化ダンボールを使用すれば、重量のあるものを載せてもある程度大丈夫な家具・什器が完成します。

上記はダンボールのクラフトカラーを生かして素朴な仕上がりにしていますが、インクジェット印刷でフルカラーデザインにも対応できます。

まとめ

オリジナルダンボールは、ブランディングや商品(中身)の宣伝など、さまざまな効果が期待できます。

必要な量だけをイメージどおりに製作するためには、事前のダンボール会社選びや見積もり、打ち合わせが重要です。

矢野紙器では、丁寧なヒアリングでお客様のイメージを共有し、ご要望を可能な限り叶えられるよう積極的な提案もしております。

「こんな加工はできる?」「こんな製品は作れる?」など、ぜひ一度お問い合わせください。